包括的性教育(Com-prehensive Sexuality Education:CSE)とは一人一人が大切で尊重される存在と認識され、身体的な性別や見た目に囚われず、自分らしさを大事にして社会の中で生きていくための健康教育です。障害や病気、発達や生育環境の違いで差別されることなく、必要な知識を得て、選択肢が与えられることを目指しています。
ユネスコを筆頭とした国連機関が出した「国際セクシャリティ教育ガイダンス」では、CSEには8つのキーコンセプトがあるが、まず1つ目のキーコンセプトが「人間関係」で、健康的な人間関係が性の発達の基盤になっているとしています。
子どもが周りの人を信頼し、健康的な人間関係を築いていくためには、安心できる人や居場所を複数作っていくことが大切です。その中で、自分はありのままで大丈夫という自尊感情やからだは大事だという気持ちを育てていくことが、子どもに関わる大人の役割です。身体の触れ合いやプライバシーに触れそうな言動の前に丁寧に接する(同意を取る)ことは、自分は大事な存在だという気持ちを育みます。「嫌と言っていいんだよ」と伝え、子どものイヤを軽視せず、そう思うんだねとまず受容することで、子どもの身体を守る気持ちの基盤を作っていきましょう。身体や性について大人も学び直し、「汚い」「タブー」ではなく、「身体はよくできている」「大切」「大事」と伝えてあげて下さい。
また、子どもに関わる大人自身が自分のことを大事に扱うことも大切です。瞑想をする、ゆっくりお茶を飲む、“今日もお疲れ様”と一日の終わりに自分を労わるなど、短時間でも自分自身の気持ちに矢印を向けてみましょう。
身体の発達が最も顕著な時期で、性器や自分の出生についての関心や質問が多い時期です。周りの大人との関わりの中で心地よい触れ合いを積み、愛着形成の土台を築いていきます。また、「ヒーローごっこが好きな男の子」「可愛いものが好きな女の子」など社会的な性役割の影響も大きく受けます。
・体の部位の名前を正しく知る(性器も含む)
・「プライベートゾーン」「プライベートパーツ」の理解
・タッチには「いいタッチ」「嫌なタッチ」「モヤモヤするタッチ」がある
・色々な気持ちがあり、気持ちにいい、わるいはない
(うれしい・楽しい・こわい・寂しい・悔しい・痛い など)
・NoGoTell(嫌と言って、逃げて、安心できる大人に伝える)について理解する
・日常生活の中で、絵本・遊び・声かけ中心
・「教える」より「大人の態度」
周りの友達との関りが増えて、興味関心が広がります。また、二次性徴を迎えて子どもの身体から大人の身体に変化する時期になります。脳が発達して、「考える力」「感情のコントロール」「社会性」が大きく伸びますが、未完成です。発達の特性が顕著になり、様々な問題行動が現れる時期でもあります。
性教育に関して乳幼児期からの積み上げがなくても遅くはありません。身体の場所には名前と役割があり、特に大事な場所をプライベートゾーンということ、性別の違いで分けることは難しく、一人一人好きなことや表現が異なります。人は評価されるものではなく、存在していること自体に価値がある(人権)と伝えたいです。
・思春期の身体と心の変化
・男女の身体的違いと多様性
・生殖の基本的な仕組み
・境界線と同意(相手のプライバシーに触れる時には同意を取る、自分と他者は全く違
う人間だと理解する)
・嫌な時は嫌と言っても良いことを理解する(性被害加害予防の教育)
・健康的な人間関係の築き方(将来のDVやハラスメントを予防する)
・インターネットやSNSと性(情報を正しく判断する力をつける)
・理由や仕組みをポジティブな言葉で説明
・対話・質問を重視
・科学的・人権的な視点
・子ども自身の考えをまず尊重する
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観点 |
乳幼児期 |
学童期 |
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中心テーマ |
自分の体を守る |
他者と社会の中の性 |
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キーワード |
安心・感情の学習 |
同意・境界線・多様性 |
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方法 |
絵本・遊び・日常の関わり |
説明・対話・学習 |
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性の扱い |
日常の生活ベースに |
科学的・具体的 |
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目的 |
土台づくり |
考える力・守る力 |