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【助産師が解説】乳幼児への包括的性教育とは|Kiraliaきらり|キラリアハイジーン株式会社

作成者: Kiraliaきらり|Oct 5, 2025 3:00:00 PM

からだっていいな、気持ちいいなという原体験

この世界に産まれてきて数年の小さな子ども。子どもは大人から適切な養育を受けて育つ存在です。様々なふれあいや経験を通して、この世の中は安心安全な環境だと自ら感じ取っていきます。

嬉しい、楽しい、気持ちいいなど、心地よい快の体験がないと、モヤモヤする、嫌だという不快の感覚もわかりません。自分のからだの感覚や境界線の意識を作っていくのは心地よい体験です。境界線とは、自分と自分以外とを分けるラインで、心地よさと不快な感覚のラインでもあります。一声をかけて身体に穏やかに優しく触れることを同意を取ると言います。それは子どもにこれはあなたの身体ですよ、あなたは存在そのものに価値があると教えています。「おむつを替えますよ」「お着換えしますよ」など、行為の前に一声かけることは是非意識して頂きたいと思います。

 

性のイメージ

 「性」と聞くとちょっと身構えてしまう大人は少なくないと思いますが、「性」は私たちの生活と切っても切れないものです。小さい子ども達をお世話する大人は毎日子どもの身体に触れると思います。身体や性器、排泄物に対してどんな印象をお持ちで、子ども達にどのように直接的・間接的に伝えていますか?例えば「汚いからおむつを替えよう」「おちんちん触って恥ずかしい子だね」と「おむつを替えたらすっきりしたね」「大事なところだからしまっておこうね」どちらが子ども達に肯定的な印象を伝えているでしょうか。大人自身のからだに対する考え方も合わせて是非ブラッシュアップし、子ども達との関わりに生かしていただけたらと思います。

 包括的性教育とは人が幸せに生きるための健康教育で、人権をベースにし、健やかな人間関係のもとで自分で人生の選択をできるように導く教育です。年齢や発達に応じて積み重ねていくことで、後々性的行動に慎重になるとユネスコの調査でも実証されています。

 

イヤイヤ期のヒントとメッセージ

 子どもが嫌だ、と言ったらどんな気持ちになりますか?大人も子どももなっていけない気持ちはない、どんな気持ちも大事な気持ちと私たちは伝えています。大人同士の嫌だは受け入れられるのに子どもの嫌だは受け入れがたくイライラするのは、私だって我慢しているのにとか、何でも思い通りにしたい(支配的な)気持ちがあるのかもしれません。

 大人同士で突然鼻水を拭かれたり、服を脱がされたりなんてことはないのに、なぜ子どもには同意もなくしてしまうことがあるのでしょうか。子どもも人格のある一人の人間ということに大人が気付くチャンスがイヤイヤ期。子どもの気持ちを一度受け入れて、お互い落ち着いたら話を聞いてみませんか。おむつ替えの時間がずれても、ご飯が時間通りにみんなと同じように食べられなくてもいのちに関わらないです。支援職がまずゆったり構えて子どもを真ん中にご家族を見守っていけると良いですね。そして、私たち大人・支援者自身の心の健康が崩れていると、子どもと接するのがしんどくなることがあります。自分自身の心地よさとも向き合って、自分を労わっていきましょう!

 

執筆者所属団体 鎌倉助産師会のご紹介

鎌倉助産師会は地域(鎌倉逗子地域)の母子やご家族の支えになるような活動をするために集まった、有志の助産師団体です。包括的性教育や防災、卒乳、更年期などのテーマを扱う講座や依頼に応じた出張講座、イベント出展、無料のオンライン相談などを行っています。個々の助産師の興味や得意な分野を生かして活動を行っています。人に寄り添う助産師ならではの視点や知見をもって地域づくりに貢献出来たらと考えています。

地域の医療大学の学園祭に毎年出展しています