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安全に薬を飲んでもらうために ~子どもの服薬時の工夫と注意点~|Kiraliaきらり|キラリアハイジーン株式会社

作成者: Kiraliaきらり|Jan 30, 2026 7:07:27 AM

年齢と剤型の選び方

 乳児(0〜1歳)

生後間もない乳児はまだ固形物の飲み込みが未熟なため、ほとんどの薬が「シロップ剤」や「ドライシロップ剤」として処方されます。口の中に「粉」をそのまま放り込むとむせてしまうため、粉状の薬であっても水に溶かして服用してもらうほうが安全です。また、水に溶かして服用する際にも、まだ口腔が小さく飲み込みの力も弱いため、「スポイト」などを使って少しずつ口の中、できれば舌を避けて頬の内側あたりに流し込んでいくのが良いと考えられます。また薬剤を水に溶いてペースト状にして、頬の内側や上顎に塗りつけるといった方法も有効です。

 幼児(1〜3歳)

この時期もシロップ剤が中心です。ただし、味に対する嫌悪感が強く出ることがあり、まだ服薬の意義をしっかりとは理解できないことも多いため、あの手この手を使って薬を飲んでもらうように工夫しなければなりません。そこで効果的なのが、薬をジュースや食品と混ぜて服用する、という方法です。基本的に、薬はすべて「水」で服用することを前提に設計されているため、不用意にジュースや食品と混ぜるとその効果や安定性などに影響することがありますが、治療上の問題が生じないと判断できる組合せのものについては,どうしても服薬を嫌がる子どもに対する“切り札”として用いることができます。薬ごとに相性の良いジュースや食品を、薬剤師に相談することが重要です。

 就学前〜学童期(4〜12歳)

錠剤も使える年齢ですが、子どもの年齢や口腔機能に応じて、まだシロップ剤やチュアブル(噛んで溶かす)剤が適している場合があります。また、小さな錠剤は飲み込むのが難しい場合があるため、無理に飲ませず、適切な剤型への切り替えを相談することが望ましいケースもあります。

 

 薬の飲み方の工夫 

飲み物に混ぜる場合の注意

水やジュースに薬を混ぜて飲ませる場合、飲みきれる量・食べきれる量のものと混ぜることが大切です。そのジュースをすべて飲み切らなければ必要量の薬を飲んだことにならないからです。またジュースや食品と混ぜ合わせた薬は安定性が悪く,味の変化なども起こりやすいため、服用の直前に 1 回分ずつ混ぜ合わせることが望ましいです。

嫌がるときは段階的に

子どもが服薬を嫌がるときは、「ちょっとだけ飲めたら褒める」「好きな飲み物と交互に飲ませる」などの段階的な方法が効果的です。ただし、薬と飲み物を一緒に与える際は、必ず飲み切るように見守り、飲み残しがないようにします。

スポイト活用

幼児や乳児には、スポイトで少しずつ頬の内側に流し込むように与えると、誤嚥を防ぎながら確実に服用できます。

大人の接し方と安全確認

落ち着いた環境で

子どもに薬を飲ませるときは、テレビやお菓子など刺激の多い環境は避け、落ち着いた場所で行いましょう。また、無理に押さえつけたり、強引に飲ませたりしないことが大切です。

量の確認を徹底

年齢や体重に応じた量を必ず守りましょう。薬は「大人の半分だからこれくらい」と自己判断せず、必ず処方された量を基に調整します。

誤飲・誤嚥の注意

幼児は薬を誤って口に含んだり、むせて飲み込んでしまったりするリスクがあります。大人が目を離さず、飲む姿を見守ることが重要です。

 参考文献

児島悠史(編著).(2024).薬剤師に聞いてみよう!子どもの薬QA.診断と治療社